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左利きCBがヴィッセルに欲しい理由とは?│左利きCB、3つメリット

左効き CB
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ヴィッセル神戸のスタメン予想でたびたび議論されるのが、センターバック(CB)のポジションです。とくにツーセンターバックの左に、左利きCBの起用を求める声は多く聞かれます。

そこで今回は、左利きCBのメリットはどこにあるのか?なぜヴィッセル神戸のCBに左利きが必要なのか?考察してみたいと思います!(2019年8月14日追記)

“ペップ”も求める左利きのセンターバック│3つのメリットとは?

世界のフットボール市場で、左利きのセンターバックは市場価値が高い選手です。稀代の名将“ペップ”グアルディオラも、左利きのセンターバックを求めるほど。

では左利きセンターバックを起用するメリットはどこにあるのでしょうか?

メリット1.敵のプレスから逃れやすい

1つ目のメリットは、敵選手のプレスから逃れやすいという点です。

左CBに右利きを起用した場合
左CBに右利きを起用した場合

左CBに右利きの選手を起用した場合、ボールを使い慣れた右足でトラップする傾向にあります。とくに複数の敵選手が前線からプレスをかけてきた場合、瞬時の判断が必要となり、無意識に右足でトラップしてしまうケースが見られます。

これでは、ゴールの中央方向にボールを置くことになり、ボールをロストした場合、失点に繋がるリスクが高くなりますまた、右足でトラップして左サイドに逃れようとすると、右足から左足に持ち替える分、時間をロスしてしまいます。

 左CBに左利きを起用した場合
左CBに左利きを起用した場合

一方、左CBに左利きの選手を置くと、ボールを左足に置くことができ、ゴール中央から遠い位置で処理することができます。また、トラップからすぐに左エリアに展開することができるため、ビルドアップの場面でもスムーズに対応できるでしょう。

ほんの一瞬の差に思えますが、切り替えの早い現代フットボールでは 、こうしたディテールの部分が 重要な意味を持ちます

メリット2.左サイドへのロングフィードを蹴りやすい

左利きCBのロングフィード
左利きCBのロングフィード

2つ目のメリットは、左サイドへのロングフィードを蹴りやすいということ。

左利きの選手がボールを持つ場合、体が左向きに開くため視野を確保しやすくなります。視野が広い状態を保つことができれば、前線の動き出しにも素早く反応することができる上、キック精度の質も向上します。

また左足で蹴ったボールは、サイドラインから遠ざかるような軌道(味方に向かっていくボール)を描きます。右足で蹴るとサイドラインに近付くような軌道なり、キックミスやトラップミスがスローインに繋がりやすくなります。

この「マイボールを失わない」点も、左利きCBのメリットでしょう。

メリット3.対角線のパスを出しやすい

対角線のパスを通しやすい
対角線のパスを通しやすい

左CBの位置から、右サイド奥の「対角線」にパスを通しやすい点もメリットの1つです。味方選手に向かっていくような回転でボールを蹴るため、素早く鋭いボールを供給できます

一瞬で局面を変えたい場合や、カウンターの場面では効な攻撃手段となるでしょう。

ヴィッセル神戸に左利きCBが欲しい理由

  • 敵のプラスから逃れやすい
  • 左サイドへのロングフィードを蹴りやすい
  • 対角線のパスを出しやすい

左CBに左利きの選手を起用するメリットを3つご紹介しましたそれでは、なぜヴィッセル神戸に左利きのCB起用が求められているのでしょうか。

相手プレスからの安易な失点が多い

現在のヴィッセル神戸のセンターバックは、左に大崎、右にダンクレーという組み合わせです。両者とも右利きのプレイヤーで、本来大崎は右CBのポジションを得意としています

ヴィッセルはビルドアップの際に、両CBが大きく開いて攻撃を組み立てますが、相手チームは不慣れな左CBに起用される大崎に狙いを定め、プレスを仕掛けてきます。大崎は足下の技術は一定の水準にありますが、ハイプレスを志向するチーム相手にはボールを失ってしまう場面が散見され、易々と失点を許す場面も見られました。

こうしたリスクを最低限に抑えるためにも、左利きCBの起用の声が聞かれます。

ビルドアップの精度が向上する

バルサ化を目指すヴィッセルにとって、ビルドアップの精度向上は喫緊の課題です。左利きのCBを起用すれば、より素早い展開でパス回しを行うことができ、相手選手を「剥がす」ことができます。

また、ヴィッセルはショートパスだけに固執せず、山口やダンクレーが比較的長いボールを蹴り込むこともあります。そこに左利きの選手が加われば、あらたなバリエーションを追加できるでしょう。

左利きのCB、宮と小林の成長に期待

現在のヴィッセルに在籍するCBでは、宮と小林の2人が左利きです。両者ともまだ若く、状況判断や対人での課題を抱えていますが、今後左利きのメリットを生かして起用が増えることも予想できるでしょう。

宮は186㎝、小林は185㎝と日本人としては恵まれた体格です。高いポテンシャルを有していることは間違いないことから、チャンスを掴むことで大きなブレークスルーを迎える可能性も秘めています。

対世界という目線で見ても、左利きのCBは今後ますます需要が高まるだけに、両選手の成長に期待したいですね!

フェルマーレンとオマリを獲得(8月14日追記)

ヴィッセル神戸は2019年の夏の移籍で、ベルギー代表のフェルマーレンとレバノン代表のオマリを獲得しました。

どちら左利きのCBで、この加入にあわせて宮と小林はそれぞれ水戸ホーリーホックと町田ゼルビアへレンタル移籍となります。

ヴィッセルはシーズン中守備が安定せず、とくに左サイドのポジションが弱点とされていました。一時期は大崎に代わり宮がスタメンで起用されていましたが、ポジションを掴むことはできず。

結果として確かな実績を持つ両外国籍選手を獲得することになります。やはりそれだけ左効きのCBがチームに欠かせないピースである裏付けとも言えるでしょう。

フェルマーレンは8月12日の大分トリニータ戦で先発すると、さっそく安定感ある守備を披露。オマリも、8月14日の天皇杯でデビューするなど、今後の活躍に期待がかかります。

ABOUT ME
フットボールベア―
1987年生まれのクマみたいに大きい人。 日韓W杯に魅了されサッカーにどっぷりとハマる。学生時代を神戸で過ごしたことから、ヴィッセル神戸サポに。 2016年からはライターとして活動し、おもにEC系メディアを取り扱う。かねてからサッカー情報を発信したいと考えており、このサイトを立ち上げる。